概要
e7 UDP/IP IPコアは,EthernetのMAC層,IP層およびUDP層を取り扱うFPGA上に合成可能なIPコアです.1GbE版を使用する場合,FPGAからパソコンへの高速なデータ転送(最大957.1Mbps)を可能にします.ユーザロジックとIPコアは,ハンドシェイクプロトコルのインターフェイスで簡単に接続できます.10/100MbE版,1GbE版,10GbE版があります.
構成
下記は,1GbE(1000Base-T)の構成例です.
特長
- FPGA上のプロセッサ,ソフトウェア開発は不要です
e7UDP/IP IPコアはロジックのみでプロトコル処理を実現しますので,ソフトウェアやソフトウェアを動作させるためのプロセッサは必要ありません.従って,いつものハードウェア設計手順,開発ツールでネットワークでデータを授受する機器の開発ができます. - ユーザロジックと簡単に接続できます
e7UDP/IP IPコアは,データバスとイネーブル,ハンドシェイク信号から成るI/Fを持ちます。ユーザー回路と簡単に接続ができ,制御も容易です.
- ネットワーク機能としての使いやすさを考慮
ICMP echo,ARPも実装しており、既存のネットワーク環境に接続すれば、標準的なツールを用いてすぐにIPコアの動作確認が可能となります.
性能
1GbE版のFPGAからPCへの最大転送レートは,次の表の通りです.
1パケット長と最大転送レートの関係
UDPデータ長 | Ethernet/IP/UDPヘッダ長 | Ethernetプリアンプル/FCS/フレーム間ギャップ | トータルパケット占有長(Octet) | 1Gbpsあたりの最大パケット数 | 最大UDP転送データレート(Mbps) |
64 | 14+20+8 | 8+4+12 | 130 | 961538 | 492.3 |
256 | 14+20+8 | 8+4+12 | 322 | 388198 | 795.0 |
1024 | 14+20+8 | 8+4+12 | 1090 | 114678 | 939.4 |
1472 | 14+20+8 | 8+4+12 | 1538 | 81274 | 957.1 |
対応FPGAおよびFPGAボード
以下のFPGA上での動作を確認済みです.
- Spartan-6
- Virtex-6
- Virtex-5
- Kintex-7
また、以下のFPGA評価ボード上での動作が検証済みです.
- SP605(Spartan-6)
- ML605(Virtex-6)
- KC705(Kintex-7)
- Atlys(Spartan-6)
上記以外のFPGA、FPGA評価ボードへの対応も可能です.詳細はご相談ください.Xilinx以外のFPGA対応もご相談に応じます.
導入実績
- ゴフェル株式会社
- SIシナジーテクノロジー株式会社
- 情報通信研究機構
他
インテグレーションパートナー
e7 UDP/IPを組み込んだ製品開発については、インテグレーションパートナーへご相談ください.